簡単に言うと、BizRobo!とはオフィスで日々人間が行っている業務を、機械(ソフトウェア)に代行させる取り組みの事です。
今から約20年前にパソコンがオフィスに普及してから、ホワイトカラーの生産性は圧倒的に向上しました。それ以降、ホワイトカラーはそのパソコンを使うことが当たり前になったものの、実はやっていること自体は、人が行う必要のない単純な業務であることが少なくありません。
これらの単純作業をロボットに代行させることで、オフィスワークの生産性を格段に向上させるとともに、人間が「人にしかできない創造的な活動に専念できる」社会を実現しようとしています。
RPAに似たアイデアとしてよく取り上げられるのが、ファクトリーオートメーション(工場の生産システムの自動化)です。
例えば乗用車の組み立てなど工場で行われるライン作業は、今や全て無人ロボットが行い、人間はその管理だけを行うことが当たり前になっています。一方不思議なことに、オフィスワークでは人間がPCを直接触り、毎日同じ業務を行っているという状況が普通に起こっています。
BizRobo!は、このファクトリーオートメーションの概念から着想を得ています。
RPAという言葉が生まれるよりも前に、日本で初めて「人間の代わりにオフィスワークを行うロボット」というコンセプトを打ち出し、2007年に事業立ち上げを行いました。
実はBizRobo!を立ち上げたのは、RPAテクノロジーズ社代表取締役社長の大角です。
大角はもともと外資コンサルティング会社で働いており、そこで業務改善のプロジェクトを数多く行っていました。その中で必ず直面したのが、「品質」・「コスト」・「納期」という3種のトレードオフの関係です。(例:原価を下げると品質も下がる。品質を上げると納期が延びる。)この経験から、弊社大角は、「このトレードオフを解決しないと、結局根本的な問題解決には至らない」と思うようになります。
そして10年ほど前に偶然、大角が今RPAと呼ばれているものの原型に出会います。
誰でも簡単に業務を代行するロボットが作れ、その作ったロボットは、人間と比べて圧倒的なスピードでミスもせず働く。大角はこれを見て、「これは品質・コスト・納期の3種を全て劇的に向上させ、今のビジネスの在り方を抜本的に変える可能性を秘めている」ことに気づきます。
そして、ホワイトカラーの業務を肩代わりする「ロボット」というコンセプトで事業立ち上げを行いました。
ちなみに私が入社したのはこの立ち上げから数年後の話です。私が就活を行っていた当時、学生時代に部活で輝いていた先輩が社会人になって、残業や飲み会の話しかしなくなるのを見て、「日本の労働環境は終わっているな」という考えを漠然と持っていました。
その就職活動を終えた私が、武者修行のためのインターンを探している中で、偶然BizRobo!に出会います。これを見た私は、「これは自分の抱いている課題を根本的に解決できるサービスだ。」と確信し、インターンを経て入社を決意しました。
立ち上げ当初、BizRobo!は他に全く前例のないサービスでした。
ですがその圧倒的なパフォーマンスから、分かってもらえる人にはその凄さを理解頂いていたので、実は売り込む上での苦労はさほどありませんでした。
ただ個人的な話になるのですが、当時は国内でうちしか今RPAと呼ばれているものを扱っていなかったため、小規模な会社であるにもかかわらず規模の大きな案件を担当することが多かったです。
そのような案件は技術的に難しいものであったのはもちろんのこと、それに加え企業間の力関係に起因する様々な問題が発生し、案件を進めるのに苦労した思い出があります。
RPAはその圧倒的なパフォーマンスから、業界・業種を問わず利用者にすさまじい効能をもたらしますが、結局このようなIT技術は、誰もが使えるものにならないと一般化しません。
その為私たちは、誰もが文房具のようにデジタルレイバーの力が使いこなせるような「デジタルレイバーの大衆化」を目指しています。すなわち、BizRobo!の最大の特徴は「誰でも作れる・使える」サービスであるという事です。
RPAテクノロジーズでは、あくまでユーザーがロボットを作れるようになることをゴールと見据え、ただRPAソフトウェアを販売するだけではなく、ユーザー向けの学習コンテンツやユーザーコミュニティなどのサービスにも力を入れています。
また弊社では昔から、RPAを使った様々な業界のパートナー会社との共同新規事業創造も盛んに行っています。顧客に価値を提供できるのであれば、形を問わずにデジタルレイバーの力を活用するというのが、弊社の取り組み方です。
今後は、これまで以上にデジタルレイバーの大衆化(誰でも使える)・スケール(利用の拡大)・及び高度化(最新技術の適用)を推し進めていきたいと思っています。
具体的に言うと、これからやろうとしているのは以下3層の整備です。
1つ目の層は、全てのビジネス基盤となる技術の部分(デジタルレイバーを産み出すソフトウェアの改良・新ツールの発掘・調達)です。最近であればAI技術など、IT技術は日々アップデートされているので、それに伴い代替できる業務範囲も大幅に広がってきています。その為、顧客ニーズと現在の技術動向を鑑みて、既存ツールの改良や、新ツールの調達を積極的に行っていきます。
2つ目の層は、教育サービスやユーザーコミュニティなどのサービスです。ソフトウェアそのものは最終的にコモディティ化するので無償に近づいていき、むしろこれからは、その技術・ソフトウェアを「どう使うか」の情報提供であったり、実際にソフトウェアを使っている人の「交流の場」自体に価値が生まれます。その為、これらの活動をビジネスとしてより推進していきます。
最後に3つ目の層は、デジタルレイバーを用いたパートナーとの新規事業創出です。
今まで同様、デジタルレイバーの圧倒的な力と各業界のパートナーが持つ業界への深い知見を組み合わせることで、新規事業という形で顧客の課題解決を行います。
RPA市場は現在圧倒的に伸びているので、若手には機会しかありません。
若くして大きな会社相手のプロジェクトも経験できる可能性ももちろんありますし、新規サービスもいくつか立ち上げる予定ですので、デジタルレイバーを活用した新規事業立ち上げも経験できます。
チャンスは沢山転がっています。
後はそれをつかみ取ろうとする姿勢さえあれば、間違いなく自分を最高にストレッチさせる事の出来る場だと思いますよ。